介護休業給付金の支給率アップ
8月より支給率を引き上げ
雇用保険の介護給付金はこれまで休業開始時の賃金の40%でしたが、平成28年8月以降に開始する介護休業からは支給率が67%になります。
支給額の比較をしてみると休業開始時日額1万円の方が3か月(1か月を30日として)介護休業を取った場合の総支給額で見てみます。
1か月の30万円×40%=12万円。
3か月で36万円が最大支給額でした。
新しい支給率の場合は1か月30万円×67%=20万1千円、3か月で60万3千円とかなり引き上げられています。
また、介護休業給付金の算定基準となる賃金日額の上限額も8月1日以降に開始する介護休業から引き上げられます。
年齢区分適用ランクの変更
介護休業給付金の算定基準となる賃金日額の上限は雇用保険の賃金日額の上限(一定の年齢ごとに区分)を基に決められています。
これまでは「30歳から44歳までの賃金日額の上限額」を適用していましたが、平成28年8月1日以降に開始する介護休業からは「45歳から59歳まで」の賃金日額の上限額」を適用します。
支給率をアップしたり上限額の年齢区分適用ランクを引き上げたりは、働き盛りの人が介護休業を取得するようになった時に備えていると言うことでしょう。
また、8月1日以降に介護休業を開始した方で支給対象期間中に賃金の支払いがある場合、賃金額が「休業開始時の賃金日額に支給日数をかけた額」に対し13%を超える時には支給額は減額され80%以上支給される時は給付されません。
介護休業の分割取得
介護離職問題がクローズアップされる中、改正によって仕事と介護の両立支援制度の見直しも行われています。
これまでも育児介護休業法では介護休業の規定はありましたが、休業日数が原則1回に限り93日までの取得に限定されていました。
そこで3回を上限に分割取得できるようになります。
介護休暇日数は現在年5日で、それは変わりませんが半日単位の取得も認められるようになります。平成29年1月から施行の予定です。