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法人住民税・均等割の改正   

平成27年度 法人住民税・均等割の改正

平成27年4月1日以後に開始する事業年度に適用される法人住民税(道府県民税・市町村民税)の均等割が改正されました。

改正前の法人住民税の均等割の税率区分は、法人税法に規定する「資本金等の額」をそのまま判定の基準として用いていましたが、今回の改正により、

①この「資本金等の額」(法人税法)が「資本金+資本準備金」(会社法)を下回る場合には、「資本金+資本準備金」を基準とし、

②「資本金等の額」については、無償増減資により生ずる増減資額の加減算することになりました。

簡単に言うと、改正後は、次の金額のうち、いずれか大きな金額により均等割を判断することになります。

・資本金等の額±無償増減資等の増減資額

・資本金+資本準備金

無償増減資の加減算措置

法人税法では、「資本」と「利益」を厳格に峻別しています。

例えば、会計上「利益準備金」や「利益剰余金」を資本金の額に組み入れ(無償増資)を行ったとしても、税務上は「資本」が増加したもの(増資)とは考えません。

したがって、「利益の資本組み入れ」による無償増資を行い、会計上の「資本金の額」が大きく増えたとしても、税務上の「資本金等の額」は変わらないため、改正前の取扱いでは、均等割には影響はありませんでした(資本金を減少し、一定の欠損金の填補を行う場合においても同様でした)。

期末資本金1億円超の法人に適用される外形標準課税(事業税)の「資本割」では、このような実態に即した形で、増減額を調整していましたが、今回の改正では、法人住民税の均等割の判定についても同様の措置が取られることとなりました。

加算 無償増資「利益の資本組入れ」

減算 無償減資「一定の欠損填補額」


過去の増減資を確認

この「無償増減資の加減算措置」は過去の無償増資・無償減資も対象となるため、過去の増減資をチェックすることが必要です。

また、無償減資の「減算」を行う場合には、申告時に「株主総会議事録」や「債権者に対する異議申立の公示(官報の抜粋)」などの添付が必要となる模様です。