カフェテリア・プラン制度
1.カフェテリア・プラン制度とは
近年、上場企業を中心に、カフェテリア・プランという福利厚生制度を導入している企業が見られます。
カフェテリア・プランとは、従業員が会社から事前に与えられた一定のポイントの範囲内で、多彩な福利厚生メニューの中から自分に必要なものを選んで利用する選択型福利厚生制度です。
カフェテリア・プランのメニューの範囲は、個々の企業によって異なりますが、一般的には住宅ローンの利子補給・借り上げ社宅・人間ドック補助・社内託児施設・医療保険補助・レジャー施設利用料補助・資格取得補助・旅行補助などを実施しているケースが多いようです。
ライフスタイルが多様化している現在、限られた予算内で従業員のニーズに効率的に対応できるといったメリットがある制度です。
2.カフェテリア・プランの税務上の取り扱い
カフェテリア・プランでは様々な形の福利厚生行為が行われるため、それらをまとめて給与課税の可否を判断することはできません。
そのため、実際に従業員がポイントを利用してサービスを受けたときに、その内容に応じて課税・非課税を判断することになります。
具体的には、旅行費用やコンサートチケットの購入代金の一部を負担するケースは、個人の趣味・娯楽のための費用を補填しているに過ぎないものであり、給与所得として課税対象となります。
一方、健康サポートとして医師の健康相談などの費用負担や、人間ドックの費用負担は給与課税の対象にはなりません。
ただし、その健康サポートの内容が高額な費用を要するものや、一部の者だけしか受けられないようなものである場合には、それらの者に対する給与所得となります。