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広がる転売行為と問題点   

話題商品の転売問題

JR東日本が東京駅開業100周年記念スイカを発売した時、お客大量に東京駅に押し掛け、大騒ぎになったニュースがありました。

その少し前には、今子どもたちの間でゲームやアニメが大人気になっている「妖怪ウォッチ」の特典付映画前売券やグッズが、大人たちに買い占められ、子どもたちとその保護者から悲しい声が寄せられていると話題になりました。

こうした買い占めの動機のほとんどは、インターネットオークション等での転売目的とされています。

副業感覚で気軽に手を出される方も多いようですが、このような転売行為に問題はないのでしょうか?


商品の転売と古物営業法

中古品の買い取り販売等、古物営業法に規定される古物を、業として売買または交換する業者を「古物商」と言い、この言葉で多くの方々がリサイクルショップや金券ショップを連想されることと思います。

しかし、この法律に規定される「古物」には、一般的な認識よりかなり広範囲な意味があり、いわゆる「新古品」についても「古物」であるとされます。

つまり、販売目的で一度市場に流通した商品はすでに「古物」に含まれるのです。

この規定は元々、盗品の売買を防止するために設けられたものではありますが、この「古物」の定義に当てはめれば、今回のような新古品転売も厳密に言えば古物商営業であり、公安委員会から許可を受けなければならない営業行為になります。

都道府県迷惑防止条例違反の可能性も

また、違反行為となり得るのは古物営業法の規定だけではありません。

不特定多数の人に転売目的でチケットを大量購入し、転売することは、ダフ屋行為として各都道府県の迷惑防止条例違反になります。

転売だけでなく、転売目的で購入することそのものもダフ屋行為とみなされます。

以上のように、転売目的での購入はユーザー同士のマナー違反であることはもちろん、法律や条例においても重大な違反行為です。

インターネットが普及し、個人間での売買は非常に容易なものになりましたが、なんらかのルールが必要になってくるかもしれません。