復興特別法人税の前倒し廃止
復興特別法人税は、東日本大震災からの復興を目的として、必要な財源を確保するために、平成24年度の税制改正により創設されたものです。
各事業年度の法人税の額に10%の税率を乗じて計算した税額を、申告・納付します。
当初は、指定期間である平成24年4月1日~平成27年3月31日までの期間内に、最初に開始する事業年度開始の日から同日以降3年を経過する日までの期間内の日の属する事業年度が対象とされていました。
つまり、3月決算法人であれば、平成25年3月期から平成27年3月期までの3期分が課税期間となります。
平成26年度の改正により、この指定期間が「平成24年4月1日から平成26年3月31日までの期間」に短縮され、復興特別法人税は1年前倒しで廃止されることになりました。
廃止となった理由としては、法人税減税により賃金引上げを含む経済の好循環につながる、法人税率引き下げにより、外国企業の誘致を促進し国際的競争力を高める、などが挙げられています。
復興特別法人税は廃止されますが、復興特別所得税は平成49年12月31日まで継続しています。
法人が受ける利息や配当などについて源泉徴収される復興特別所得税は、改正前は、復興特別法人税とみなして、復興特別法人税から控除しており、法人税から控除することはできませんでした。
しかし、今回の改正により、復興特別法人税が廃止となり、復興特別所得税を控除することができなくなるため、改正後は、通常の源泉所得税と合わせて、法人税から控除することになります。
控除しきれない場合には、これまでと同様に、還付を受けることができます。