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ベンチャー投資促進税制   

平成25年10月1日に、政府与党は「民間投資活性化等のための税制改正大綱」を公表しました。

来年4月の消費税率引き上げによって懸念される景気の底冷えに対する対応策として、通常年度の税制改正とは切り離して前倒しで決定されたものです。

「三本の矢」の一つ「民間投資を喚起する成長戦略」の第2弾であり、企業に対して減税措置等を講じることによって、企業の成長を後押しし、その成果が賃金上昇へと向かうよう促しています。


今回は、公表された大綱のなかで、新たに設けられるベンチャー投資促進税制についてご紹介します。


◎ベンチャー投資促進税制の創設

(概要)

ベンチャー企業へ投資した額のうち一定割合の金額を、投資した時点で「損失」として認識するという制度です。

ただし、ベンチャー企業への直接投資ではなく、投資会社を通じた間接投資が対象となります。


(要件)

①青色申告法人が行う投資であること。

②産業競争力強化法に規定する特定新事業開拓投資事業計画(仮)について認定を受けた投資事業有限責任組合(ベンチャー・ファンド)に係る有限責任組合契約を締結していること。

(その法人が適格機関投資家の場合には、その組合に対する出資予定額が2億円以上であるものに限る。)

③認定を受けた日以後にその投資事業有限責任組合に出資をし、かつ、同日からその投資事業有限責任組合の存続期間終了の日までの期間内に組合財産となるベンチャー企業の株式等を取得すること。

④新事業開拓事業者投資損失準備金(仮)を積み立てること。


(損金算入)

各事業年度終了のときにおいて有するその株式等の、その終了時における帳簿価額の合計額の80%額を限度として、積み立てた金額を損金算入することができることとする。

なお、積み立てた準備金は、翌事業年度に全額を取り崩して益金算入する(洗替法)。


(適用開始時期)

平成26年4月1日以後に終了する事業年度について適用する。