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帳簿書類等の保存期間及び保存方法   

法人税、所得税等、申告によって納める税金は、その申告内容に誤りがないか、税務署によって調査されることがあります。

この場合、決算書や確定申告書を作成した根拠となる帳簿や領収書などの書類がなければ、調査することができません。

そのため、帳簿書類を一定期間保存することが、法的に義務付けられているのです。

ここでは、会社法と法人税法で定められている帳簿書類等の保存期間及び保存方法について見ていきます。

1.会社法上の帳簿書類等の保存について

会社法では、会計帳簿について、税法の規定にかかわらず10年間保存し、領収書や請求書などの書類については、税法で定める7年間保存する必要があります。

なお、次の書類については、その書類の性格上、保存期間の定めの有無にかかわらず、永久に保存すべきでしょう。

定款、株主名簿、登記関連書類、免許許可関連書類、不動産関連書類、決算書、申告書、総勘定元帳、申請書、届出書、その他重要な契約書

2.法人税法上の帳簿書類等の保存について

(1)帳簿書類等の保存期間

法人税法では、会計帳簿や領収書・請求書などの書類について、7年間保存しなければならないと定めています。

なお、平成23年度税制改正で、青色欠損金の繰越控除の期間が7年から9年に延長されました。

青色欠損金の繰越控除の適用を受けるには「帳簿書類の保存」が要件となっていますので、欠損金が生じた事業年度については、帳簿書類を9年間保存する必要があります。


(2)帳簿書類の保存方法


1.原則的な保存方法

帳簿書類の保存方法は、紙による保存が原則です。

パソコン等で作成した帳簿書類についても、原則として、印刷して紙で保存する必要があります。


2.マイクロフィルムによる保存方法

保存期間の最後の2年間である6・7年目の帳簿書類(一定の書類については最後の4年間)は、一定の要件を満たすマイクロフィルムにより保存することができます。


3.電磁的記録(電子データ)による保存方法

現在は、各種の会計・税務ソフトが市販され、多くの企業がこれらのソフトを使って帳簿書類を作成しています。

このように自己が一貫してパソコン等を使って作成する帳簿書類で一定の要件を満たすものについては、紙による保存ではなく、サーバ・DVD・CD等に記録した電子データのままで保存することができます。


4.スキャナ読取りの電磁的記録の保存方法

保存すべき書類のうち、次の書類以外の一定の書類については、紙による保存ではなく、スキャナによる保存を行うことが可能です。

・棚卸表、貸借対照表および損益計算書並びに計算、整理または決算に関して作成されたその他の書類

・取引の相手方から受け取った契約書、領収書等および自己の作成したこれらの写し(記載された金額が3万円未満のものを除く)


5.電子計算機出力マイクロフィルム(COM)による保存

会社が最初の記録段階から一貫してパソコンなどの電子計算機を使用して作成する帳簿書類については、一定の要件のもとで、紙による保存ではなく、その電磁的記録の電子計算機出力マイクロフィルム(COM)により保存することが可能です。


6.申請書の提出

上記3、4、5の方法による保存方法を行いたい場合には、あらかじめ所轄税務署長に対して申請書を提出し、承認を受けることが必要です。

また、この申請書は、上記3、4、5の方法による保存方法を行おうとする日の3か月前の日までに提出する必要があります。


7.電子取引をした場合の保存方法

法人が電子取引(EDI取引やインターネット取引など)を行っている場合には、その電磁的記録を、一定の要件を満たす方法により保存する必要があります。

ただし、その電磁的記録を印刷して紙で保存している場合には、電磁的記録を保存する必要はありません。