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信用調査報告書の活用   

評価ランクで判断しないこと

信用調査報告書では、企業診断の評価を“評点”として、A・B・C・D・Eランクや、1~5までの5段階評価などで、総合評価が示されています。

中小企業経営者に限らず、大手経理部門の実務担当者から責任者までのほとんどの人は このランクを“与信など”を考える上で、主要な判断要素としているのではないでしょうか。

また、「特記事項」に記されているイレギュラーな情報には、ついつい関心を高めてしまうようです。


調査会社の立場も考えて読む

総合評価の5段階の最下点(5またはE)に○を付した場合、一般的には調査依頼者は“警戒・危険水域”であるこの会社と取引を停止し、回収を最優先することになり、被調査会社は大きなリスクに見舞われます。

もちろん、スバリ的中の評価もあるでしょうが、上記のようなことを考慮すると、実際に調査会社が、倒産の直接的な引き金になるような評点を付けられるでしょうか。

また反対に、警戒不要の意味をもつ最高点(1またはA)を付けた会社が倒産した場合には、その責任はどのようになるのでしょうか。

二番手の“ほぼ安全や無難”の評点でも、同様のことから調査会社は、よほどの確信がある場合を除き、なかなか付けられないランクとなります。

そのため、被調査会社の中小企業の9割前後は、中間ランクの3(またはC)で、どちらとでも言える “少し注意”になっていると思われます。

調査の情報を活用する

会社の沿革、事業内容、取引先、取引銀行、所見や調査数値の決算書添付の有無、役員、不動産の有無やその所在地、決済条件などは大きな情報といえます。

依頼者は、“調査会社の所見やコメント、評点や特記事項”だけによって、判断しようとしてはいけません。

例えば、調査会社から得た情報を基に、不動産所在地が判れば登記簿謄本を取る。

取引先がわかれば取引先における主要取扱商品の市場の状況を見る。

決済条件から資金需要を推測してみる。

このような確認をするだけで、かなり確信の持てる情報が入手できると思われます。