銀行の見方は、財務バランスが企業力
成長性・未来性は客観的観察が困難
直前期“決算書の財務力”は過去の経営活動の集積結果であり、その数値が健全ならば、この企業はさほど問題が無いだろうと判断するのは一般的な判断であり、金融機関にとっても同様です。
社長の資質・理念・製品力の評価が正しい基準かもしれませんが、現在の企業格付システムは“スコア化の困難性と恣意性排除”などから、財務力を主要要素としています。
財務改善ポイント
①キャッシュベースで算定した総資産の時価から総負債を差引きした額(時価純資産)が自己資本額ですが、その自己資本額を同総資産額で除した比率(自己資本比率)を40%台に、更に50%以上に改善する。
②キャッシュフロー(CF)の改善
銀行の言うCFは、“返済能力”を意味します。総借入額を何年で返済できるかの年数短縮が重要で、基本的には税引き後の営業利益で総借入額を除した数が10年未満となるよう借入金を減らす。緊急対策として、“親族の増資・在庫や売掛金回収・資産の処分等による総資産の圧縮”等があります。