メニュー TOPページへ サービスのご案内 サイトマップ main

相談
立体棒
お知らせ 加藤一郎業務日記 お問い合わせ
rss2.0atom e-tax 日本タックスサービス

少額減価償却資産はややこしい   

少額減価償却資産とは
会計上では、重要性の原則により本来1年以上にわたって使用する減価償却資産(固定資産)であっても、取得価額が少額のものは、取得した事業年度の費用として処理することが出来ます。
なにをもって少額とするかは、企業規模やその資産の重要度で各企業の判断に委ねております。

法人税は詳細です
一方法人税法では、30万円未満の減価償却資産について細かく定めています。
① 10万円未満の減価償却資産
少額減価償却資産として、取得し事業の用に供した事業年度の損金とすることができます。
② 20万円未満の減価償却資産
一括償却資産として、取得し事業の用に供した事業年度を含む3年間での損金経理を認めています。
③ 30万円未満の減価償却資産
中小企業者(資本金1億円以下の法人)の特例として年間300万円までについては取得し事業の用に供した事業年度の損金とすることができます。

ややこしいのはここからです
ややこしい原因は、上記①~③の要件が全てダブっている点です。
最も有利に摘用する場合は、
イ)まず10万円未満の減価償却資産は
①を摘用し
ロ)20万円以上30万円未満の減価償却
資産には③を摘用し
ハ)上記ロ)が年間300万円に満たない
場合には10万円以上20万円未満の減価償却資産に③を摘用し超える部分に②を摘用することとなります。


消費税はどうなるの
消費税は、消費税を税抜き処理をしている企業は、消費税抜きの価額で判断し、税込み処理をしている企業は、消費税込みの価額で判断します。
ですから税込み処理の場合は消費税分だけ不利となります。

法人税法施行令
(少額の減価償却資産の取得価額の損金算入)
第133条
内国法人がその事業の用に供した減価償却資産(第48条第1項第6号及び第48条の2第1項第6号(減価償却資産の償却の方法)に掲げるものを除く。)で、前条第1号に規定する使用可能期間が一年未満であるもの又は取得価額(第54条第1項各号(減価償却資産の取得価額)の規定により計算した価額をいう。次条第1項において同じ。)が10万円未満であるものを有する場合において、その内国法人が当該資産の当該取得価額に相当する金額につきその事業の用に供した日の属する事業年度において損金経理をしたときは、その損金経理をした金額は、当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。

(一括償却資産の損金算入)
第133条の2
内国法人が各事業年度において減価償却資産で取得価額が20万円未満であるもの(第48条第1項第6号及び第48条の2第1項第6号(減価償却資産の償却の方法)に掲げるもの並びに前条の規定の適用を受けるものを除く。)を事業の用に供した場合において、その内国法人がその全部又は特定の一部を一括したもの(適格合併、適格分割、適格現物出資又は適格事後設立(以下この条において「適格組織再編成」という。)により被合併法人、分割法人、現物出資法人又は事後設立法人(以下この項において「被合併法人等」という。)から引継ぎを受けた当該被合併法人等の各事業年度において生じた当該一括したものを含むものとし、適格分割、適格現物出資又は適格事後設立により分割承継法人、被現物出資法人又は被事後設立法人に引き継いだ当該一括したものを除く。以下この条において「一括償却資産」という。)の取得価額(適格組織再編成により被合併法人等から引継ぎを受けた一括償却資産にあっては、当該被合併法人等におけるその取得価額)の合計額(以下この項及び第13項において「一括償却対象額」という。)を当該事業年度以後の各事業年度の費用の額又は損失の額とする方法を選定したときは、当該一括償却資産につき当該事業年度以後の各事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入する金額は、その内国法人が当該一括償却資産の全部又は一部につき損金経理をした金額(以下この条において「損金経理額」という。)のうち、当該一括償却資産に係る一括償却対象額を36で除しこれに、当該事業年度の月数を乗じて計算した金額(適格組織再編成により被合併法人等から引継ぎを受けた当該被合併法人等の各事業年度において生じた一括償却資産につき当該適格組織再編成の日の属する事業年度において当該金額を計算する場合にあっては、当該一括償却資産に係る一括償却対象額を36で除し、これにその日から当該事業年度終了の日までの期間の月数を乗じて計算した金額。次項において「損金算入限度額」という。)に達するまでの金額とする。

租税特別措置法
第67条の5
第42条の4第6項に規定する中小企業者又は農業協同組合等で、青色申告書を提出するもの(以下この項において「中小企業者等」という。)が、平成18年4月1日から平成22年3月31日までの間に取得し、又は製作し、若しくは建設し、かつ、当該中小企業者等の事業の用に供した減価償却資産で、その取得価額が30万円未満であるもの(その取得価額が10万円未満であるもの及び第53条第1項各号に掲げる規定その他政令で定める規定の適用を受けるものを除く。以下この条において「少額減価償却資産」という。)を有する場合において、当該少額減価償却資産の取得価額に相当する金額につき当該中小企業者等の事業の用に供した日を含む事業年度において損金経理をしたときは、その損金経理をした金額は、当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入する。この場合において、当該中小企業者等の当該事業年度における少額減価償却資産の取得価額の合計額が300万円(当該事業年度が一年に満たない場合には、300万円を12で除し、これに当該事業年度の月数を乗じて計算した金額。以下この項において同じ。)を超えるときは、その取得価額の合計額のうち300万円に達するまでの少額減価償却資産の取得価額の合計額を限度とする。
2  前項の月数は、暦に従って計算し、一ヶ月に満たない端数を生じたときは、これを一ヶ月とする。
3  第1項の規定は、確定申告書等に同項の規定の適用を受ける少額減価償却資産の取得価額に関する明細書の添付がある場合に限り、適用する。
4  第1項の規定の適用を受けた少額減価償却資産について法人税に関する法令の規定を適用する場合には、同項の規定により各事業年度の所得の金額の計算上損金の額に算入された金額は、当該少額減価償却資産の取得価額に算入しない。